今回は古墳時代を中心に解説していこうと思います。前回に引き続き流れを意識しつつ、受験に必要な知識を網羅できるようなものにしようと思います。

正直まだここら辺も暗記でなんとかなる範囲なので単語を覚えるだけになるかもしれません。。。
自分が受験期に間違えやすかったところや、分かりにくかったところを重点的に解説していきます。
登校中などの隙間時間に確認用として使ったり、重要単語だけすぐ確認したいときに使ってください。
それでは早速いきましょう。
- 赤マーカー=少し気にする
- 黒文字=大事
- 黒文字+黄色マーカー=上よりも大事


難易度
この記事の内容
- 古墳時代(前期・中期)
- 古墳時代(後期)
- 上記の時代で注意するところ
古墳時代(前期・中期)


弥生時代の後期から大きな墳丘が営まれるようになり、3世紀中頃から後半になると、より大きなものが作られるようになります。
古墳時代の区分
前期は3世紀後半~4世紀 中期は4世紀末~5世紀 後期は6~7世紀
弥生時代から権力者が現れ、貧富の差が生まれてきました。その権力者が自分の権力を見せつけるために、お墓を大きくしていきます。
この最初の頃は前方後円墳と呼ばれる非常に大きいお墓が作られます。


出現期の前方後円墳として最大規模をもつのは、奈良県桜井市にある箸墓古墳です。
出現期の古墳では、京都府の大塚山古墳や、福岡県の石塚山古墳などもあります。
また、日本最大の規模を持つ前方後円墳は中期に造られた大阪にある大仙陵古墳(仁徳天皇陵)で全長は500メートル近くまであります。上のような鍵穴のような形が特徴的で、前期、中期にはよく見られた形です。
第2位は誉田御廟山古墳(応神天皇陵)です。この2つの古墳は大王の墓と考えられています。
吉備地方には、全長360メートルで全国4位の規模を持つ造山古墳があります。また、東日本最大の前方後円墳は群馬県の天神山古墳です。
この古墳に埋葬する方法も時代によって変わってきます。前期~中期には、竪穴式石室と呼ばれる方法で埋葬されました。
また、棺を粘土でおおった粘土槨などの竪穴形態のものがつくられたりもしました。


大体こんな感じです。
古墳の周りには埴輪が並べられ、前期・中期には円筒埴輪や家形埴輪、器財埴輪が使われました。
古墳時代(後期)
古墳時代後期になると、石室の形が変わります。竪穴式石室です。


通路の部分を羨道といい、奥の棺を納めるために部屋を玄室をいいます。
羨道の入り口は閉塞石という石でふたをします。これにより追葬が可能になります。後期の古墳は、1人用ではなく家族の墓になっているのもポイントです。
なので、後期は今まで古墳を作ることができなかった有力者までも古墳を作るようになります。群集墳です。群集墳で代表的ものに和歌山の岩橋千塚古墳群、奈良の新沢千塚古墳群があります。
また、もっと力がなかった者達は、山の斜面を利用して、そこに穴を掘って棺を入れる横穴墓という墓を造りました。横穴墓の代表的なものとして埼玉の吉見百穴があります。
これまで紹介した前記~後期の古墳には副葬品が入っています。ですが、副葬品も時代ごとに入っているものが変わっていきます。しかし、副葬品の覚え方は簡単なのでぱぱっと覚えてしまいましょう。
副葬品
この頃は丁度卑弥呼が活躍したころです。宗教的権威を象徴するような時代ですよね。だから副葬品も銅鏡や勾玉などの呪術的なものが多く入っていました。
代表的な銅鏡として三角縁神獣鏡が有名です。
この頃は倭の五王が代表されるように、争いが多く、武力を持ったものが権力を握る時代です。だから、副葬品も武具や馬具になるのです。
この頃は家族としての古墳が増えたことから、土器などの日用品が副葬されるようになりました。
当時の土器には弥生時代の系統を引く土師器(はじき)と朝鮮半島から伝来した須恵器(すえき)があります。
土師器:赤褐色
須恵器:灰色で硬い
まとまるとこんな感じです。
前期 3c中~4c後 | 中期 4c後~5c末 | 後期 6c~7c | |
---|---|---|---|
地域 | 近畿中心 | 九州~東北 | 全国 |
形態 | 西:前方後円墳 東:前方後方墳 | 前方後円墳 円憤・方墳 | 群集墳 横穴 |
石室 | 竪穴式石室 | 竪穴式石室 | 横穴式石室 |
副葬品 | 呪術的なもの | 馬具・武具 | 土器 |
ここら辺は覚えるしかないので、時代の流れを意識しながら覚えていってください。
古墳時代の人々の生活


古墳時代は支配者である豪族と民衆の生活がはっきりと分離していました。豪族は民衆の集落とは離れた場所に、柵列をめぐらした居館を営みました。
民衆は複数の竪穴住居と平地住居などからなる集落を形成していました。5世紀になると朝鮮半島の影響を受け、竪穴住居にはカマドが伴うようにもなっています。
衣服は男性が乗馬ズボン風の袴、女子が衣とスカート風の裳というスタイルが多かったそうです。
農耕儀礼
農耕に関する儀礼は、古墳時代の人々にとってもっとも重要なものでした。
大事な用語
- 祈年の祭(としごいのまつり):春に豊作を祈る
- 新嘗の祭(にいなめのまつり):秋に収穫を感謝する
- 大嘗祭(だいじょうさい):天皇即位した後に初めて行う、秋の収穫に感謝する儀式
- 禊(みそぎ):川や海に入り水によって心身をすすぎ洗い清めること
- 祓(はらえ):神具や唱え言葉によって清めること
- 太占(ふとまに):鹿の骨を焼いて吉凶を占うこと
- 盟神探湯(くかたち):熱湯に手を入れさせ手がただれるかどうかで真偽を判断するもの
また、人々は円錐型の整った形の高い山や高い樹木、巨大な岩、孤島などに神のやどるところと考えました。それらの中には、現在も残る神社に繋がるものも少なくないです。
三重県の伊勢神宮、島根県の出雲大社、「海の正倉院」とも呼ばれる沖ノ島を祀った福岡県の宗像大社などがあります。
注意するポイント
正直ここの範囲も暗記がメインになってくるので注意するポイントは少ないのですが、2つあげるとすると、「古墳の時代とどこにあるのかを正確に覚えること」と「キーワードと古墳を結びつけておくこと」です。
まず1つ目は、「 古墳の時代とどこにあるのかを正確に覚えること 」です。



奈良県の箸墓古墳は前期、大阪の大山古墳は中期、福岡県の石塚山古墳は前期、、、
といった感じで時代と場所は正確に覚えておきましょう。場所は似通ったところや、違う時代ででてきたものと混同しやすく、間違えるポイントです。
2つ目は、 「キーワードと古墳を結びつけておくこと」 です。



全国4位の規模の古墳といえば、、、造山古墳。
応神天皇陵、、、、誉田御廟山古墳
このようにその古墳や用語に関連するキーワードがでてきたらすぐに分かるように覚えておきましょう。
これは全てに言えることですが、漢字の間違いには気をつけましょう。
最後に
この時代も暗記がメインになってきます。何度も見返して覚えておきましょう。細かい用語は紹介しきれていないので、単語帳で確認しておいてください。
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